自分の嫌いな寄生虫ベスト5入りは確実なブリ糸状虫。
食事中に運わるく発見しビックリ仰天した人も多いのではないだろうか。そしてパニック気味で店にクレームの電話をした人もいるだろう。
「もしもし!? お宅で買ったブリから虫がでてきたんだけどぉぉぉおおお ムキャー!! ヾ(`Д´*)ノ」
実際、鮮魚店でこのクレームは非常に多い
でもこれを完璧に取り除いて販売することはレントゲン撮影のために病院に行かなければならないので無理なのだ。
ブリ糸状虫(ブリシジョウチュウ)= ブリヒモセンチュウ とは
特徴
全長は大きいもので50cmを超え、ブリの筋肉内に寄生する。内臓と頭以外のすべてに寄生できるようで、尻尾でもカマの部分でも見つかる。
長いから調理段階で見つかると思われるが、コンパクトに折りたたみ式で小さくまとまっているので身の厚みが1cmあれば隠れてしまう。
天然のブリの寄生率はかなり高い。養殖のブリでも稀に見つかる。アニサキスのようなタフさはなく、生命力は弱いようで、鮮魚店で購入したものにいたとしても死んでいる。身から飛び出してきて「ウネウネ」「クネクネ」ということはないのでこの点は安心だ (○´3`)ノ オッケー☆
魚が大きくなるほどブリ糸状虫も大きくなるようで、ワカシ、イナダ、ハマチでは小さいことが殆どだ。ブリが旬で肥えている時期では寄生は比較的少ないようだ。
害
人に寄生することもなく毒もなく無害。
そのビジュアルが精神的に有害というだけである。
生態
ブリの筋肉内で成長し、ブリの体表に穴を空けて産卵。再び食物連鎖を経て運よくブリにたどり着ければ無事に寄生ということになる。
ブリ糸状虫がブリの筋肉内で死ぬと、ペッチャンコのヒモのような状態になったり、筋肉の一部が茶色や白に変色していたりする。
写真のような茶色っぽい個体は抱卵しており、体内は虫卵で満たされる… きもい!( ゚Д゚) さわってるけど
対策
プロでも切り身の厚みがあれば発見できない。どうしても食事中に遭遇したくない場合は、1cm以下にカットして事前に目視で確認し除去するしかない。
まとめ
天然のブリにはどうしてもこいつが寄生してしまう。
刺身の薄さなら調理段階で取り除けるが、焼き用の切り身では完全除去はむり。同様に、天然ブリの冊などにも居る可能性はある。
もはや天然ブリとブリ糸状虫はセットのようなものなので、天然ブリを食べる時は「いるかもなー」と受け入れて頂いたほうがいいだろう。
ブリが旬の冬は少ないので、冬以外の時期を避けるのも一つかもしれない。
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